20. 歴史編:THE GROUND MINOの誕生と、時を超えた約束
- 3月24日
- 読了時間: 4分
〜 30年前に描かれていた「設計図」と受け取った「バトン」 〜
フィロソフィー
■美濃焼の可能性を引き出し、物語とともに届ける
■土と食を探求し、土の都・美濃に貢献する
お疲れ様です。
前回共有した、コミュニケーションの「ズレ」を正す勇気。そして組織の足元を固めることの大切さは、少しずつ皆さんの心にも届いていることと思います。
今回からは数回にわたり、私たちの挑戦の象徴である「THE GROUND MINO(グランドミノ)」について、少し話をさせてください。皆さんが日々向き合っているこの場所が、単なる「新施設」ではなく、いかに重い歴史のバトンを預かっているかを知ってほしいのです。
4月28日という日付の不思議
THE GROUND MINOの構想を練り、私が一通の企画書を携えて地主さんの前に立ったときのことです。「あと15年早ければ、私も一緒に伴走してあげられたのに」――。しばらくの沈黙のあと、地主さんが漏らしたその言葉の余韻が、今も耳を離れません。
実はこの場所には、15年もの間、時が止まったような沈黙の期間がありました。かつては「花御堂(はなみどう)」と呼ばれ、町の玄関口として活気に満ちていた場所です。
最近、当時の資料を整理していて、私はある事実に釘付けになりました。 花御堂のオープン日は、1991年4月27日。 そして、私たちがTHE GROUND MINOをオープンさせたのは、2023年4月28日。
狙ったわけではありません。しかし、30数年の時を経て、ほぼ同じ日付にこの場所が再び動き出したことに、私は単なる偶然を超えた「宿命」のようなものを感じずにはいられませんでした。

30年前に描かれていた「設計図」
当時の写真(1991年)を見ると、蔵をイメージした重厚な入り口、陶芸作家のギャラリー、そして「料理人と器の距離を縮める」という基本理念。驚くことに、私が描いたTHE GROUND MINOの企画書の内容は、30年前に先人たちが「21世紀未来会」という会合で議論し、描いたビジョンと、本質において何ひとつ変わっていなかったのです。
町のリーダーたちが美濃の30年後を憂い、情熱を傾けて作った場所。それが一度は力尽き、沈黙の場所となっていた。その時計をもう一度動かす役割が、巡り巡って私たちに回ってきた。
そう気づいたとき、経営者としての背筋が伸びる思いがしました。 私たちは、この土地が守り続けてきた「想い」に、真摯に向き合えているだろうか。
「バトン」を受け取るということ
私はあえて、この場所で「ハーモニー大賞(地域の景観や活動に贈られる賞)」を受賞することにこだわりました。29回目の受賞の打診を一度お断りし、30回目という節目で受け取ったのには、理由があります。
それは、先人が30年前に蒔いた種を、私たちがもう一度耕し、大輪の花を咲かせたのだという「答え合わせ」を、最高の形で証明したかったからです。
ビジネスにおいて「ゼロからイチを作る」ことは尊い。しかし、それ以上に難しいのは、先人が残した「イチ」の重みを感じ取り、その熱量を絶やさずに次へ繋ぐことです。
THE GROUND MINOは、ようやく二区の走者が走り始めたばかりです。 私たちが受け取ったのは、単なる土地や建物ではありません。この町を再生させようとした先人たちの「執念」という名のバトンです。
皆さんも、一度想像してみてください。 30年前、この場所で未来を語り合った人たちの横顔を。 その想像力こそが、私たちの仕事に「誇り」という名の魂を宿してくれるのだと、私は信じています。
井澤コーポレーション/ ART HOME DESIGN フィロソフィー
このブログで語られる私たちの挑戦は、すべてこのフィロソフィーに基づいています。
【PURPOSE】
うつわの可能性をひろげ、五感で味わう食文化をつくる
【VISION】
井澤コーポレーション
産地と食卓をつなぐ、セラミックプロデュースカンパニー
ART HOME DESIGN
産地と食卓をつなぐ、セラミックデザインカンパニー
【MISSION】
井澤コーポレーション
For Customer:美濃焼の可能性を引き出し、物語とともに届ける
For Industry:作り手と使い手の接点を増やし、産地に貢献する
For Society:当たり前を塗り替え、持続可能な窯業を確立する
For Employment:物心の幸福を追求し、働きがいのある環境を創る
ART HOME DESIGN
土と食を探求し、土の都・美濃に貢献する
時代を読み解き、世界との多面的なつながりをつくる
産地と世界から着想し、デザインで食文化を創造する
【VALUES】
to Think:美味しいを哲学する
to Communicate:質から逃げない
to Make:心と言葉を尽くす
to Live:暮らしを楽しむ




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